広島から届けるオーガニック大葉-株式会社出来商店 - イオンのプライベートブランド TOPVALU(トップバリュ)

広島から届けるオーガニック大葉-株式会社出来商店

いつか日本もオーガニック大国に いつか日本もオーガニック大国に

2000年代の初め頃、イギリスに「レッドトラクター認証」があることを知ったのがオーガニックを始めるきっかけです。これは食に関する安全規格で、当時のイギリスでは市場に出る野菜のほとんどがその認証を取り、普通の野菜はかえって売れない世の中になっていたんです。すごいですよね。その時、私たちは、いずれ日本にもそういう時期が来ると思いました。しかし当時の日本でオーガニックに取り組む農家はまだ少なかった。それならばうちは先行して有機栽培への取り組みを始めようと思ったんです。

ゼロからの出発 ゼロからの出発

うちは元々大葉を栽培生産していましたがオーガニック栽培の経験はゼロ。最初は「オーガニックとは何か」を調べるところから始めました。オーガニックのJAS認証取得には多くの制約があります。きちんと採算を取りながら生産するにはどうするかなど、手探りであらゆる資料を読み込みました。その後はまず圃場の土と肥料をすべて有機に切り替えました。ハウスの周囲は米農家が多く、共用灌水は農薬成分が溶け込んでいて使えません。ですから新たに井戸を掘り、水はすべて井水に。東広島市は酒造りで知られる地域で、水に恵まれた環境なのは幸いでしたね。こうして生産を続けながら徐々に土壌を有機に改良していったんです。

確実に安全な土を作る 確実に安全な土を作る

土壌に少しでも化成農薬の成分が残っていると認証は取れませんから、土の改良には5年かけました。じっくり確実に、何度もチェックをして、もう完全に化学成分は出ないとなるまでに4年、そこからさらに万全を期して1年かけたんです。その後の認定試験は一発で合格できました。ここまで時間をかけたのは、いわば将来への投資です。一度認証を取得して出荷を始めると、何か問題が起きても出荷は止められない。うちが作っているのは代替品がない商品なので、念には念を入れようと思いました。

一晩で作物が丸裸に 一晩で作物が丸裸に

オーガニック栽培で最も苦労するのは害虫ですね。有機用殺虫剤の効果は限定的で、葉を食害する虫にはほとんど効きません。害虫を放置すると1日でハウス1棟丸ごと全滅ということがあるんです。対策の基本は「見つけて捕る」という地道な作業しかない。1匹でも見つけたらその場ですぐに駆除します。ハウス内の見回りは毎日3回行います。

特別な大葉を作る 特別な大葉を作る

正直、大葉そのものはどこで誰が作っても味や香りにそれほど差はない。そんな作物で我々はどうやって差別化を図るのか――それこそがオーガニック栽培の安全安心な大葉であることです。大葉の生産量日本一の愛知県でも有機大葉を年間通して出荷できる仕組みはない。ならば我々がやっていこうと。大葉の一番の魅力は見た目の美しさです。刺身に添えるだけなら有機である必要はないかもしれない。けれど食品である以上、安全は大事だと思うんです。今は安全安心であることより低価格を求めるお客さまのほうが多いかもしれません。でもいずれ食の安全が当たり前の世の中になる日はきっと来る。我々はその日のために今から努力しているんだという気持ちです。ほかで作れないものを栽培していることは、うちの自信であり、誇りです。

大葉を食べる楽しみを 大葉を食べる楽しみを

大葉は栄養価が非常に高いので、ぜひたくさん食べてください。オーガニックですから生で食べても安全です。サラダのメイン素材としても充分おすすめできますよ。抗酸化作用も期待できます!加熱後に色や香りがきれいに残るのも魅力。油と相性がいいので天ぷらはもちろん、餃子の具や焼き鳥に巻いて焼くのもおすすめ。ネギトロに混ぜたり、バジルで作るジェノベーゼソースを大葉で作るなど、大葉の可能性をぜひ楽しんでほしいですね。

大葉の最大生産地は愛知県で広島県は上位とは言えません。
けれどオーガニック大葉ならうちが一番という自信があります。
「大葉は広島」と言わせるのは難しくても「オーガニック大葉は広島」なら可能かもしれない。これだけのことをやっているのはうちだけですから。
いつか日本が成熟した時、
「うちはあの頃からずっとこれをやってきたんだよ」と胸を張れると思います。

広島県東広島市黒瀬町
出来商店

藤岡貴之さん 藤岡貴之さん